辻子 −炭座辻子ー
炭座辻子(すみのざずし)は、錦小路通の新町と西洞院の間を南行して、四条通に至る小路です。
『京羽二重』には、この辻子を「にしき小路通新町にしへ入町 四條通へ抜ル」とある。
西錦小路町・炭之座町・郭巨山町を通貫しています。
「西錦小路町」は、錦小路の町尻小路(新町通)から西方に位置する町であることが、名称の由来となっているのでしょう。
「炭之座町」については不明です。
「郭巨山町」は、『京町鑑』に「一名 革棚町とも云 此町六月七日に郭巨山を出す 此町北側の辻子は地獄辻子也」と記しています。
この町は、祇園會に郭巨山を出している町ですが、元亀年間(室町時代)の文書には革棚町とあるそうです。
『京町鏡』には、「西錦小路町 此町北側に龜龍院ちふ眞言宗の寺有 此寺内に藥師如來有 俗呼て龜藥師といふ也 叉此町南へ辻子有 炭座辻子 一名地獄辻子とも云 此辻子南へ行ば四條通へ出る也」とあって、地獄辻子という呼称があったことを記しています。
この炭座辻子の東方には、觀音堂東辻子、別名撞木辻子がありますが、これについては以前(’12.6.22)に記事にしていますので、興味をお持ちの方はそちらをご覧ください。
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