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2018年2月 9日 (金)

夕顔ノ塚

 堺町通の高辻から松原の間に、「夕顔町」という町があります。
 この町にある古跡「夕顔之墳」と夕顔伝説が町名の由来となっていますが、これは『源氏物語』第四帖「夕顔」に起因しています。

「夕顔之墳」碑(夕顔ノ塚碑)
 この写真、碑文は少し見辛いのですが、次のように彫られています。

    源語伝説 
         夕 顔 之 墳
    五 條 辺

 この「五條」というのは現在の「松原通」にあたります。

_01

 「夕顔」は『源氏物語』の登場人物です。もとは頭中将(とうのちゅうじょう)の愛人で、「常夏(ナデシコの古名)の女」と呼ばれていた。
 光源氏が乳母(随臣藤原惟光の母でもあった)の「五条なる家」へ見舞いに訪れたとき、その隣家の荒れ果てた家に頭中将の愛人という境遇から身を引いた夕顔が住んでいた。
 その隣家の垣根に咲くユウガオの花に惹かれた光源氏は、侍臣の惟光に花を貰いに行かせた。
 そうすると、隣家の女あるじ(夕顔)は花に添えて歌を贈った。ユウガオの花が光源氏と夕顔を引き合わせるような筋書きとなっています。

 『京都坊目誌』に「夕顔家ノ址 夕顔墳と稱し。石塔高三尺許り。寳筐印塔式の苔に蒸されて。古雅なるものあり。今言ふ松原は。古昔の五條なり。源氏物語夕顔ノ巻二。光君五條渉りを過ぎ給へるに。荒たる家に夕顔の花あり。随臣惟光をして彼の花を求めしむるに夕顔の宿の主の女。之を折りて奉り。併せて和歌を詠す。
  心あてにそれかと見るしらつゆの
      ひかりをそへたる夕顔のはな
 後人右の由縁により。墳を築きしなり。或は云ふ。夕顔と稱する女ありて此地に住す。紫式部彼の物語の趣向に附會して。夕顔ノ巻を作意せしものなりとも云へり。」

 この謂れは、『京羽二重』『山州名跡志』『山城名跡巡行志』などにも記されている。

夕顔ノ塚 (『都名所圖会』より)
   
Img_20180205_0003_6

 図中の文を次のように読みました。しかし、くずし字についての知識が無いため、正しく読み解いていないかも知れません。

  夕顔塚は五条あたり 
  今の堺町松原の北にあり
  源氏物語に出る夕
  がほの前此所に住
  みたるよしいひ伝へり

 新古今
 夕がほをよめる  
   白露のなさけをきけることのはや
     ほのぼの見へし夕顔の花   
          前太政大臣(藤原頼実)

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