ヤキモチは怖いという話 その1
萬松寺の歯形地蔵
萬松寺は上京区,御前通一条下ル東竪町135にあります。
萬松禅寺寺門の額
元禄年間(江戸時代)、西陣の生糸問屋の娘でお梅というのが居て、手代の吉助に懸想をした。つまり、恋い慕うようになったのですね。
ところが吉助の方は、主家のお嬢さんと手代では余りにも身分が違うということで、お梅を避けて主家から逃げ出しました。
お梅は恨みに思ってそのあとを追い萬松寺まできたところ、手代の吉助が墓地の中の石の地蔵尊の陰に隠れているのを見つけ、お梅は逆上のあまり手代の肩に噛み付きました。
しかし、それは吉助ではなく石の地蔵だったのですが、女の執念が石仏の肩に歯形を残させた。
それからこの地蔵尊を歯形地蔵というようになったということです。
「歯形石地蔵大菩薩」の石碑
このような伝承は他にも例があって珍しいものではないようです。いずれも仏教を信仰する人々が寺の繁栄を願って捏造したものであって、言うまでも無く信ずるに足りぬ話です。
他にも類似した面白い話がありますから、記事にする予定をしています。
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